秋も深くなってきましたね。
さて、本題。
起こった事の大小と関係なく、辛くて、もうどうしようもなく、自分が追い詰められるときってありませんか?
人生辛いことの連続さ…
少し前、そうなっていた時期があって、
「仕事が多すぎる」
とか
「何をやってもうまくいかない」
とか
「他人に認められなくて辛い。
でも自分自身にも認められない!!
そして、そんなんだからこそ他人なんか認めてやるもんか!」
とか思ったりして、自己嫌悪や孤独に陥り、「もう人生なんて嫌だー!」って思いながら過ごしていました。
全部放り出したいけど…
そんな時は、どん底まで自暴自棄になって、休めるだけ休んで……ということができたらいいのかもしれませんが、
悲しいかな、生活は毎日進むもので、
なんとか乗り切らなきゃいけない。
苦しくても闘うあなたに送る!
そんなときのための、「苦しくてもなお闘わねばならぬ時に読みたい本」を選んでみました。
小説二冊です。
宮城谷 昌光 / 新潮社 ( 2002-03-28 )
古代中国の戦国期、「戦国七雄」にも数えられぬ小国、中山(ちゅうざん)国宰相の嫡子として生まれた楽毅は栄華を誇る大国・斉の都で己に問う。「人が見事に生きる」とは、どういうことかと。諸子百家の気風に魅せられ、斉の都に学んだ青年を祖国で待ち受けていたのは、国家存立を脅かす愚昧な君主による危うい舵取りと、隣国・趙の執拗な侵略だった。才知と矜持をかけ、若き楽毅は祖国の救済を模索する。
問題山積み、それも謙虚のかけらもなくて、自分の権力を守ることに愚昧な人間たちの中で、己の心を見つめ、仁義を守りながら、闘い抜こうとする楽毅の姿に心打たれます。
自分もこういう人間でありたいと思わせてくれる一冊。
村上 春樹 / 新潮社 ( 2005-02-28 )
「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」
――15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真……。
上の『楽毅』のように、戦場の中で生きていく人生ではないが、普通の暮らしの中で生きていくことだって十分に大変だ(そりゃ、戦場で生きるよりはよっぽどマシだと思うけど)。
“タフ”に生きないと壊れてしまう。
“砂嵐”の真っ只中にいる主人公のカフカくんとともに、“タフ”に生きることについて考えながら、自らのうちにある“砂嵐”から、脱出したとき強くなっていたい。
「そうだな君がやらなくちゃならないのは、たぶん君の中にある恐怖と怒りを乗り越えていくことだ。」とカラスと呼ばれる少年は言う。
「そこに明るい光を入れ、君の心の冷えた部分を溶かしていくことだ。それがほんとうにタフになるということなんだ。」
その本が文学として価値があるとか、そんなことはどうだってよくて、
こういう自分の中に火を灯してくれる本が、たくさんある人は、幸せだと思います。
そういう本を自分の中に増やしていきたい。
今、苦しみながら闘おうとしている人(特に孤軍奮闘の中闘っている人!)、と未来の自分のために記事にしておきましたー。
また、増えたら書きます。