konnoe’s blog

読書と旅が趣味。人生に疲弊してみたり、希望をもってみたり、、、

私のエゴグラムの推移

2019/10/14

エゴグラム」を作ってみよう!

前から定期的にカウンセリング受けていて、そのカウンセラーが「交流分析」をもとに心理療法をやっているので、「交流分析」を勉強する機会は結構ありました。で、この前、久しぶりに「交流分析」というか、その分析法である「エゴグラム」の本を読みました。

そのせいで、「エゴグラム」(詳しくは下記)をやりたくなって、やってみました。ついでに、ここ数年の自分のエゴグラムの経緯もまとめてみました。
長い記事ですが、気合を入れて書いたので、今、「生きづらさ」なんかを抱えている人は、参考になるかもしれないので読んでほしいです。(心理的にしんどすぎる人はしない方がいいかもしれない。後述。)

そもそもエゴグラムとは

知らない方のために「エゴグラム」とは、「エゴ(≒自我)」「グラム(≒グラフ)」のことで、「エゴグラム」によって簡単に自分の自我状態をグラフにして分析することができます。

上の本よりは少し簡単めのこの本から、

そのエゴグラムのできた流れについて引用しようと思います。

心理学のひとつの考えに「交流分析」(Transactional Analysis)と呼ばれている方法があります。「交流分析」はアメリカのエリック・バーンというフロイト派の心理学者によって始められました。
エゴグラムはこの「交流分析」をもとに、同じチームにいた弟子のジョン・M・デュセイによって開始された心理分析です。

フロイトは、人間の心を3つにわけ、「超自我」「自我」「エス」と分けたそうですが、その3つをエリック・バーンは、それぞれ「親の心(P)」「大人の心(A)」「子どもの心(C)」を振り当てたらしいです。人の心のなかには、「親」と「大人」と「子ども」が存在してるってことです。


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エゴグラム」を始めたデュセイは、その3つの自我状態(「親」「大人」「子ども」)をさらに5つに分類しました。

1、CP(Critical Parent)*1……「厳しい父親」のような、支配的な心。
2 、NP(Nurturing Parent)*2……「優しい母親」のような、寛容的な心。
3、A(Adult)……「冷静な大人」のような、合理的な心。
4、FC(Free Child)……「元気な子供」のような、自由な心。
5、AC(Adapted Child)…「親の言うことを聞く子供」のような従順な心。

 この5つのどこが高くて、どこが低いかを数値化して、分かりやすく見るのが「エゴグラム」です。「エゴグラム」は、心理本を読まなくても、ウェブサイトなどで無料で簡単にできるので、このブログを読んで興味を持った人は是非やってみてください。自分のことで新たな気づきがあるかもしれません。



私の「エゴグラム」の経緯

私の初期の「エゴグラム

私が初めてとった「エゴグラム

私が初めてエゴグラムとったのは、2016年冬。ちょうど、カウンセリングに行き始めたころですね。最初は、「心理テストかぁ……なんかこういうのって当たらない…いや違うな、むしろ、なんでも当たってるっぽく見える…。 」とか考えていました。
実際、「エゴグラム」をやってみたら、今まで受けてきた心理テストとは違い、自分の中の「生きづらさ」を感覚ではなくて、理論で落とし込むことができたように思います。
では、実際に私のエゴグラムを見てみましょう。

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オレンジの濃い方が「現実」、薄い方が「こう生きれたらいいのにな~」っていう「理想」です。

見てください!「現実」(濃いオレンジ)の「AC」の高さを!質問項目満点……。つまり、「AC=人に順応する力」、別の言い方をすると「自分の欲求を押さえ込んでいい子でいる力」が高いということです。ちなみに、どこが高くてもそれが個性なのでOKなのですが(後述します)、「AC」が高い人は比較的「生きづらさ」を持っていると言われています。他人にあわせて生きてるわけだからね。
 さらに私の「生きづらさ」のもうひとつの要素は「CP」が高いこと。「CP」は、「保守的で権威的」よく言うと、「リーダータイプ」。私は「~すべき」が口癖だから、この結果にもなるほどと思えた。
つまり、私のエゴは、「AC」で「自分を押さえ込み」つつ、「PC」で「相手を支配しよう」としている。他人に対して〇〇すべきと思いつつ、自分を抑え込むから言えない。そんな状況、心の中に矛盾が生まれるのは当たり前ですよね。自家中毒を起こしていたことが非常に納得いきました。私の説明より下記のリンクの方がわかりやすいと思います。
sasaki-tsuneyasu.hatenablog.com

また、他にも気づきがありました。
私は、実はお恥ずかしながら、「エゴグラム」をするまでは、自分自身を「優しすぎる人」だと思っており、NP(寛容な心)が高いと思ったら、実はAC(順応する心)が強いという結果が出て、驚きました。ただ、振り返ってみると、確かに、「人に合わせよう」とか「優しくしよう」と私がする時、「あの人を喜ばせたいから」より「あの人が怖いから」の方が大きいということに気づきました。前者なら「NP」、後者なら「AP」が高いんでしょうね。
ちなみに、私の理想のグラフは極端に「NP」が高いんですけど、その時を一緒に「エゴグラム」やった友人は「現実のグラフ」の「NP」が極端に高く出ていて、私はその人のことをとても尊敬しているということも面白かった。でもその人は、確かにしんどそうな生き方をしているのよ。素敵な人なんだけど。

エゴグラム」を変えよう

さきほども書いた通り、どこかが高かったり、低かったりするの個性であって、悪いことではありません。ただ、それが極端に出ていたり、環境に合っていないと(例えば、日本では比較的ゆるやかな「へ」の字型(「NP」が優位)が生きやすいと言われているし、欧米では山型(「A」が優位)が生きやすいと言われている)生きにくいと言われています。っていうか、「CP」と「AC」が高いのは、普通に生きづらいわ。じゃぁ、どうやってグラフのバランスを整えたらいいのかというと、どこかを下げるためには、その項目を下げようとするよりも、グラフの隣り合っているものを上げる方法が一般的です。ただし、「CP」を下げたいのであれば、「AC」を上げるより「NP」を上げた方がいいというのがいいみたいです。(「AC」は、上がりすぎると生きづらいから)。
それぞれの項目は訓練であがるそうです。確かに、私は昔から「AC」は高かったと思うけど、「CP」はそんなに高くなかったような気がする。人を指導するような立場になってから「CP」がどうしても必要な場面がたくさん出てきて、無意識のうちに訓練をしていたんだと思います。
というわけで、ここから私の「(「AC」を下げるための)「FC」を上げよう訓練」が始まるわけです。「FC」をあげるために、とにかく楽しいことをする。天真爛漫に。難しいいいいいいナァアアア!!



半年後

「ACを下げるためにFCを上げよう訓練」を行ってきた私は、自分のエゴグラムがどうなったのか、半年後エゴグラムを作成してみました。
前回は「理想の自分」をグラフ化しましたが、今回はそれはやめて、「時間帯や自分の置かれた役割によっても違う」とあったので、朝と夜にとって見ました。違いはあるのかな?

まず朝の分

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え?!!!訓練の効果ですぎやろ…FCとAC大逆転。そんなまさか。
まぁ、たしかお盆のあたりにとったので遊びまくってたことも影響しているのかも??

そして夜にとった分。

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お帰り、ACの高い私。うーん、やっぱり高いですね。AC。まぁ、前みたいに満点ではないけれど。朝の低さはどこへ消えたの?!
ちなみに、「これって質問の微妙なニュアンスによってもグラフの形は変わるんじゃないの?」と思ったので、いつも行っているものとは違う形式の質問(とあるウェブサイト)で怠ってみても、ほぼ同じACが高い感じでした。やっぱり高いのね。AC。悪い個性じゃないんだけどなーでもなー生きづらいのは嫌だなー


去年のエゴグラム

半年後

その後も「ACを下げるためにFCを上げよう訓練」地道に続けました。半年後のエゴグラムはこちら
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とても平坦な感じのエゴグラムになっていますね。訓練が効いてきたのだろうか?
自分で意識的に訓練しただけでなく、カウンセリングで心理療法もしたりしていたので、このころは気持ちとしても楽になってきていましたね。
一番最初にとったときは本当に生きづらくて希死念慮にとらわれる毎日だったので。
個人的には理想が緩やかになったのもよかったなーと思いました。

時は経って、3か月後、、、

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どーん!戻ったー!!AC高い!!ちょうど過労になって死にかけていた時だと思います。
人間は自分が危機的な状況になると本当の自分が出るといいますが、やっぱりACの高さが私は出てくるんですね。
そしてCPとぶつかる。(周りに対して)ちゃんとやれよ!私は我慢してやってるのに!というのを内面でずっとしてるわけです。
頭ではこんな心の動きをしていることに気づいているのに、どうしようもない、自家中毒が続くばかりでした。
それでもとにかく、FCを高めようと頑張りました。この「頑張ろう!」感がどうしてもAC感があるという…


そしてこの夏のエゴグラム

エゴグラムを作る前からなんとなく形は予想できました。
ここ最近、感情は外に出して(出しまくっているので)ACは低くなって、CPがめちゃくちゃ高いと思っていました。
さて結果を見てみましょう。
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おおおお!念願のACより、FCが高い!!ただ、理想がACが低すぎるのも気になる。自分がACで自分を抑えてきたことへの反動かな?
最近、本当に「誰かに合わせる」ことに腹が立つもん。
上の本を見てみたら「自己中心型」とあって、そのとおりやわ~と心から納得しました。
でも、この生き方も結構しんどいので、もっと自分が穏やかに生きれる形になりたいなー。


すべての自分を大切にしたらいい

上にも書きましたが、エゴグラムはどの型がいいってものでもないので、「この型に近づけよう」というものではなく、「理想の自分生きやすい自分」に近づけていったらいいと思います。
どうしても心理的にしんどい人は、また自分を責めちゃって「私はこれができてない!」って思ってしまいがちなんだと思います。私は常にそうです。
でも、本当はどの個性が強くても、それは「愛すべきあなた」です。
どんな自分も大切にしてあげることからしか、何もはじまらないことは肝に銘じておいた方がいい。
上述のように私のエゴグラムは今「自己中心型」なんだけれども、それも私が必死に抑圧してきた思いを頑張って出してきた途中経過なんだから、(もちろん、この生き方にはある程度の抵抗あるけどね)愛してあげようと思う。
頑張ってるねって。
でも、私の理想はNPが高いことだから、NPをあげるような努力は訓練していこうと思う。あと、Aも、もう少しあげたい。
そして、理想通りになって、いつか生きづらさが、全くなくなったとしても、私の中の「人に合わせることができる(AC)」は大切にしようと思う。

*1:FPとされるときもあります

*2:MPとされるときもあります